夜10時、まだ塾の宿題が終わらない⋯。
眠そうに鉛筆を握るわが子の横顔を見て、胸がキュッと締めつけられることはありませんか?
とうちゃん早く寝かせてあげたいけど、全然終わらない⋯
そしてそんな話を周りにしちゃうと、こんな言葉が返ってくる⋯
「小学生にこんなに勉強させるなんて、かわいそう」
「うちは伸び伸び育ててるよ〜」
「もっと遊ばせてあげないと」
このままだと「私のせいでかわいそうな思いをさせてるのかも⋯」と、わが子の頑張りが見えなくなってしまうかも⋯。
私も何度も「やめさせたほうがいいのかな」と心が揺れました。
でも中学受験本を読み込んだり、受験メンタルトレーニングを学んだりすることで、「かわいそう」という感情の正体が見えるようになってきました。
この記事では、親の罪悪感をつくり出すモンスターを“かわいそうゴースト”と呼び、わが家が実践した退治方法を紹介します!



一人で抱え込まないで。一緒に正体を見ていこう!
※この記事は”中学受験クエスト”シリーズの記事です。中学受験にありがちなストレスをモンスターに見立て、退治方法を紹介していきます。
あなたの隣にモンスター出現!”かわいそうゴースト”


夜遅くまで宿題と格闘するわが子を見てため息をついているそこのあなた!
“かわいそうゴースト”が、ふわっと背後に忍び寄ってきていますよ!!



こんな時間まで⋯。小学生にしてはキツすぎる!
週末には友達からの「遊ぼう」を、「塾があるから」と断らせてしまう。
職場でふと話せば「かわいそう」と返ってくる。
共働きで、ただでさえ少ない家族の時間が、塾のスケジュールでさらに削れていく⋯。
そうやって親の心に罪悪感を植えつけ、わが子の頑張りから目をそらさせるのが、このモンスターの得意技なんです。
放っておくと、「やめさせてあげたほうがいいんじゃない?」という思考をじわじわ植えつけてくるかも⋯。



一緒にやっつけよう!!退治の方法を教えるよ。
なぜこのモンスターが生まれるのか|親のやさしさに取り憑く
どうしてこんなモンスターが生まれるのかを考えてみましょう。
- 周りからの「かわいそう」の声
- 親子とも忙しくて家族の時間が取れない
- しんどそうな様子に罪悪感が沸く
- 子どもらしくないのでは?と考えてしまう



頑張ってるのに「かわいそう」って言われると、モヤッとするよ。
しんどいのは、あなたの心が弱いからじゃない。
中学受験という仕組みの中で、親のやさしさほどゴーストを呼び寄せてしまう構造になっているんです。
モンスターの攻撃内容|罪悪感で親子の視界をくもらせる
かわいそうゴーストは3つの攻撃をしかけてきます。
| 攻撃 | 概要 | 結果 |
|---|---|---|
| 罪悪感タッチ | 「私のせいで我が子がしんどい」と思わせる | 叱れなくなり、必要な声かけが届かなくなる |
| 撤退のベル | 「やめた方がいいのかも⋯」と悩ませる | 子どもの頑張りを認められなくなる |
| 不遇の囁き | 「自分はかわいそうな子」と自己暗示をかける | 子どもが勉強を頑張れなくなる |
親子関係にひびを入れるのが、このモンスターの得意技なんです。



息子にかわいそうなことをしているのかも⋯
わが家にも来た!このモンスター|「やめさせたほうがいい?」の一歩手前まで



こんなに遅くまで勉強させて⋯
子どもなんだから早く寝かさないと!
はじめちゃんが塾の宿題を解き終えたのは、もう夜の10時すぎ。
眠そうな横顔を見ながら、「早く寝かせてあげないと⋯」と焦っている自分がいました。
でも宿題は終わらせたい⋯
ズキっ、と胸が痛くなりました。
翌日、職場で何気なく話したら、返ってきたのはこんな言葉でした。
「え、そんな遅くまで?小学生なのにかわいそうじゃない。勉強ばっかりやらせても意味ないよ」
正直「そうだよね⋯」って思っちゃう自分がいました。
共働きでもともと一緒にいられる時間が少ない。
そこに塾が加わって、週末には「遊ぼう」の誘いを「塾だから」と断らせる日が増えている。



幸せになってほしくて始めた受験なのに、逆効果?
かわいそうゴーストに心をすっかり乗っ取られて、「やめさせた方がいいのかも⋯」って本気で考えてしまいました。
中学受験という仕組みの中にいると、自分の中の”軸”を見失い、外の声に振り回されてしまう。
心の中で罪悪感がどんどん膨らみます。



受験なんてやめたほうが幸せなのかも⋯
退治法:自分軸を取り戻す3ステップ|コーピング・距離・攻撃


家庭の安全をおびやかす”かわいそうゴースト”、さっそく退治しましょう!
ステップ①:体制を立て直す|コーピングマントラを唱える
まずは揺れた気持ちを落ち着かせることから。
私がよく使う方法が「コーピングマントラ」です。
(コーピングとは、ストレスに対処するための思考・行動のこと)
- 子どものせいじゃない
- 自分のせいじゃない
- 自分だけじゃない
かわいそうゴーストの正体は、「罪悪感」という見えない霧です。
この3つの言葉は、自分を責めそうになる心を、そっと引き戻してくれます。
「夜遅くまで勉強しているのは、子どものせいじゃない──宿題をやりきれないなら塾に相談してもいい」
「共働きで塾に通わせているのは、自分のせいじゃない──みんなで決めたんだから、自分だけ責めなくていい」
「こんな罪悪感を抱えているのは、自分だけじゃない──みんな同じように悩んでいる」
焦っている自分を遠くから眺める感覚をメタ認知といいます。
俯瞰することで、罪悪感の霧が少しずつ晴れてきます。
心の整え方について書いた記事はこちら


ステップ②:モンスターから距離を取る|外野の「かわいそう」は受け流す
モンスターは、外からの声に乗ってやってきます。
物理的・心理的に距離を取るのが有効です。



「かわいそう」って言われると、そうなのかもって思っちゃう⋯
いえいえ。その声は、中学受験を外から見ているだけの人のものです。
わが子の顔を毎日見て、一緒に笑ったり泣いたりしているのは、あなた。



「そうですね〜」とだけ返して、聞き流しちゃおう!
同意も否定もしない。これだけで心のダメージが激減します。
SNSでも「かわいそう」系の投稿が目に入ったら、そっとミュート。
わが家を守るための、れっきとした装備です。
ステップ③:モンスターに攻撃する|「かわいそう」を「かっこいい」に塗り替える
おおたとしまさ氏の言葉を味方につける
おおたとしまさ氏は著書のなかで、こう言っています。
中学受験生は、イチロー少年がバットを握っていたのと同じくらいの気合いで鉛筆を握っています。
おおたとしまさ著『中学受験「必笑法」』(中公新書ラクレ、2018年)18ページ
目標に向かって努力している姿に、「かわいそう」は似合いません。



自分が進むべき道を選び取るために努力している!
「かっこいい」んだ!
言葉をひとつ入れ替えるだけで、わが子の姿が180度違って見えるんです。



意識して「かっこいい」って口にしていたら、かわいそうなんて思わなくなったよ!
親子の時間は「長さ」より「密度」に切り替える
共働きで時間が少ないことへの罪悪感は、使い方を変えることで手放せます。
お風呂の10分。寝る前の5分。朝ごはんの合間の一言。
スキマ時間にちゃんと目を合わせて話せば、子どもは「ちゃんと見てもらえてる」と感じてくれます。
「時間が足りない」じゃなくて、「時間を濃くする」。
発想を反転させるだけで、ずいぶん気持ちがラクになりました。
「頑張ってるね」を意識的に口に出す
「かわいそう」というメガネをかけていると、わが子の努力が「負担」に見えてしまいます。
「頑張ってるね」を意識的に口に出すと、親自身の視点も少しずつ切り替わっていくんです。



言葉は、言ってるうちに本当にそう思えてくるもんだよ。
わが家はこうやっつけた!|「かっこいい」で景色が変わった夜



ぎゃー!また夜10時!
疲れた顔してるし、やめさせたほうがいいのかな?
私を救ってくれたのは、おおたとしまさ氏の本。
はっきり言いましょう。中学受験生はかわいそうなんかじゃありません。彼らはたった12歳にして、自分が進むべき道を自分で選びとるために努力することを決意した、勇気ある子どもたちなのです。
おおたとしまさ著『中学受験「必笑法」』(中公新書ラクレ、2018年)19ページ
ああ、そうか。
急に視界がひらけました。
甲子園を目指して毎日バットを振り続ける小学生を、誰も「かわいそう」なんて言わない。
むしろ「かっこいい」って応援される。
はじめちゃんだって、同じじゃないか。



⋯うちのコ、かわいそうじゃない。かっこいいんだ!
そしてもう一つ、大きな気づきがありました。
親子の時間は、長さじゃなくて密度だということ。
共働きで時間が少なくても、お風呂の中で今日の塾の話を聞いたり、寝る前に手をつないでちょっとしたおしゃべりをしたり。
そういうスキマ時間にぎゅっと詰め込めば、はじめちゃんはちゃんと満たされてくれている。



寝る前におしゃべりするの、大好き!



塾から帰ってくるとき、ニコニコしてるよ。
「かわいそう」って顔はしてないよ。
それからは「かわいそうなんて言ったら失礼だよね」という言葉が、自然と出てくるようになりました。
職場で「かわいそう」って言われるたびに、今もちょっとモヤッとします。
でも「外野の声」「甲子園と同じ」「私は子どもと触れ合えている」と自分に言い聞かせているうちに、モンスターの攻撃が少しずつ効かなくなってきた感じがあります。



今や「かわいそう」って言われても、心がほとんど揺れないよ!
やっつけた!家族みんなが成長した|手に入る経験


モンスターをやっつけるごとに家族みんなが成長します。
レベルアップの成果はこちら!
子どもの成長
- 「頑張ってる自分はかっこいい」と感じられるようになる
- 「頑張ってるね」の言葉を、素直にすっと受け取れるようになる
- 自分で選んで努力することに誇りを持ち始める



最近、勉強するのが楽しいんだ!
親の成長
- 結果ではなく、努力のプロセスを褒められるようになる
- 外野の声に揺れず、「うちはうち」という軸で動けるようになる
- わが子を見る目が「心配」から「応援」に変わる



スマホより子どもの顔を見る時間が増えたよ!
家族の変化
- スキマ時間を意識して使うようになり、会話の密度がぐっと上がる
- 家庭が「しんどい場所」から「ほっとできる場所」へ変わる



夕食の時間、前よりずっと穏やかになったな。
もっと強くなりたい人への装備|強いモンスターには道具を借りよう





やっつけたけど、大変だった!
もっと強くなりたい!
装備を整えると、もっと簡単に倒せるようになります!
おすすめ本|視座を高めてくれる1冊
『中学受験「必笑法」』おおたとしまさ(著)
「かわいそうなことをしているんじゃないか」──この本で、それは誤解だと気づきました!
著者は「中学受験生はかわいそうなんかじゃありません。」と言い切ります。
「精一杯頑張って力を出し切れたら、結果はどうでもいい──そう本心で思える不思議な経験をすることが、中学受験の最大の効能」とも。
この本を読むと、中学受験を苦行ではなく、素敵な経験だと思えるようになります。
メンタルアプリでセルフケア
Awarefyというメンタルケアアプリがあります。
AIのファイさんが優しく気持ちを受け止めてくれ、認知行動療法(思考のクセを整える心理療法)を日常に取り入れるお手伝いをしてくれます。
「かわいそう」という感情がどこから来ているのか──外の声なのか、自分の内側からなのか。
書き出すだけで、少しずつ見えてきます。
Awarefyのまとめ記事はこちら


プロや経験者に話を聞いてもらう
身近な人なら、塾の先生に話を聞いてもらうのもいいですね。
「うちの子、塾では楽しそうですか?」と聞くだけで、心がふっと軽くなることがあります。
相談しづらいときは、ココナラで中学受験経験者の先輩ママパパに電話相談するのも手です。
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まとめ|「かわいそう」より「かっこいい」で、わが子を見守ろう


攻略法をまとめました。
- コーピングマントラで心を落ち着かせる(子どものせいじゃない・自分のせいじゃない・自分だけじゃない)
- 外野の「かわいそう」は受け流す(「そうですね〜」とだけ返してOK)
- おおたとしまさ氏の言葉を味方につける(鉛筆を握ることは、バットを握ることと同じ)
- 親子の時間は「長さ」より「密度」(スキマ時間を意識して濃く使う)
- 「頑張ってるね」を意識的に口に出す(言葉が自分の視点を変えてくれる)
かわいそうゴーストは、これからもやってきます。
外野の声があるたびに、しんどそうなわが子の顔を見るたびに、心のすき間から忍び寄ってくる。
でも、退治の方法を知ったあなたは、もう以前とは違います。
一度倒せたら、次は少し楽になる。
その積み重ねで、わが家らしい受験の形が育っていきます。



完璧じゃなくて大丈夫。
「かわいそう」より「かっこいい」で、一歩ずつ進んでいきましょう!





